急性外傷時のRICE処置について
【整形外科】 2015/05/26
高校総体、中学総体も間近となりました。練習も追い込みとなり最近、古川宮田整形外科内科クリニックでは急性外傷(骨折・捻挫)の患者様が多く来られています。急性外傷の際にはRICE処置を行い、その後も自宅で実施してもらえるように指導も行っています。
RICE処置とは・・・
R:rest(安静)
I:ice(冷却)
C:compression(圧迫)
E:elevation(挙上)
この4つの頭文字をとってRICE処置といいます。
R:rest(安静)
運動を中止することで全身の血液循環を抑えて患部への血流量を減らすとともに、患部を固定することで、損傷部位の動揺を防ぎ局所的な安静を図るために行う。
I:ice(冷却)
患部を冷却することで、炎症によって過剰に高まった局所の熱感を下げる。また、冷却によって血管を収縮させることで血流量を減らすとともに、低温にすることで細胞の活動が緩やかになるため酸素、栄養量が低減される。その結果、2次的低酸素症を抑制することができる。
C:compression(圧迫)
圧迫は損傷した細胞や毛細血管から細胞液や血液が漏出する現象(内出血)を抑える効果がある。圧迫することによって大量に血液が流れ込むのを抑制するとともに、血液が残留するのを防ぐのである。しかし、血管や神経を圧迫しすぎて血行障害や神経障害を引き起こさないように注意しなければならない。
E:elevation(挙上)
患部を心臓より高く上げることで、物理的に患部への血流を緩やかにし、患部から静脈の流れを促進する効果がある。そのため内出血が抑えられる。
練習だけでなく、試合でも起こりうる急性外傷…正しい対応で早く回復します!!!ぜひ知っておいてください。